原始仏教について

仏教徒になる必要はありません。良い生き方をすればいいのです』 byダライ・ラマ

 

謙虚で、科学的態度で、努力を求める、そんなところに惹かれた原始仏教

リンポチェ(高僧)が話してくれた『理解できない物事や他者との出会い、相容れない価値観との出会い、不快な体験。こういったことに出会ったときに、その出来事や他者を否定するのではなく、理解できなかった自分の知恵がなかったのだと考えなさい』この言葉が最初のきっかけ

 

いくつか本を読んだのでいったんキーワードや考え方を整理。(この上で、もう一度整理したい。)

 

【仏教の前提】
・輪廻転生
 この輪廻から抜け出す(涅槃する)ことで、心の安らぎを得られる

 

【四聖諦】

4つの聖なる真理

 ①苦しみがあるという真理

 ②苦しみには原因が存在するという心理(=縁起)

 ③一切の苦しみを止滅させた境地が存在するという真理

 ④その境地に至ることのできる実践の道が存在という真理

 

三法印
諸行無常…あらゆる物や人、人の心、人と人との関係性は同じに留まることなく、刹那的に移り変わっていくということ

諸法無我諸行無常であり、すべての物事は移り変わる。それは、自分という実体も存在しないということである。そう理解することで、他者との比較や執着といった苦から解放される

一切皆苦…この世は苦しみに溢れているということ

 +涅槃寂静四法印

 

【四苦八苦】

①生苦…生まれてくる苦しみ

②老苦…老いる苦しみ

③病苦…病にかかる苦しみ

④死苦…死にともなう苦しみ

愛別離苦(あいべつりく)…愛する人と別れる苦しみ

⑥怨憎会苦(おんぞうえく)…嫌な相手と向き合う苦しみ

⑦求不得苦(ぐふとくく)…求めても手に入らない苦しみ

五蘊盛苦(ごうんじょうく)…五感や心のはたらきが生む煩悩を制御できない苦しみ

 

三毒(人間の持つ根本的な煩悩)】

①貪り…欲張る気持ち。手に入っても、さらに欲しくなる際限の無い欲望

②怒り…そのままの意味で、怒る気持ち

③愚か…諸行無常諸法無我といった真理を知らないこと=「無明」という。

 
 仏教では、他の多くの宗教のように超越的な創造主というものを想定しない。つまりこの世界は、創造主によって造られたものではなく、なんらかの要因で出来上がったものだという前提を有している(例えばビッグバンや進化論などから世界の起源を考えることができるが、あくまで仏教が対象にしていたのは心の問題であり、どう世界が出来たのかということは仏教において関心事ではない。)

 他の宗教では、数ある教えや戒律を全て守ることが前提となっている。なぜなら、疑いを持つことは絶対的な神の存在や考え方を否定することになるからである。同時に、そういった一神教の宗教では、他の神を信じる異教徒は敵であるという考えを持つ。一方で、仏教はダライ・ラマが言うようにちょっとつまみ食いしていい人生送ってね的な感じがすき。

 そして、神に頼めばなんとかなる、南無阿弥陀仏といっておけば極楽浄土にいけるなんて考えではなく、自分でがんばれ。そんな姿勢も好き

 

 

色々まとめると、この世は四苦八苦だし一切皆苦だから、修行によって三毒を始めとした煩悩を取り除けば、涅槃できて輪廻転生してまた四苦八苦せずに済むよ的なそんな感じ(疲れた)

ワークショップ実践者の専門性

森玲奈さんの「ワークショップデザインにおける熟達と実践者の育成」に記載されていた研究結果がおもしろかったのでまとめてみる

 

ワークショップ、広くは「場をつくる」設計プロセスや運営時のコツなどの多くは、経験則で暗黙知化されていることが多く、経験を積まないと良い場は作れないことが多い。しかしながら、専門家がどういうことに気をつけているのかを知ることで初学者の水準をぐっと引き上げることができるように思う。

 

下記、前述した書籍からの抜粋で、アプローチとしては「ワークショップの専門的な実践者複数名に対して行ったインタビュー内容の発話分析」

インタビュー時の観点は下記の3つ

 (1)ワークショップ実践者に必要だと思うこと

 (2)すぐれたワークショップ実践者の条件

 (3)ワークショップ実践者として後進を育てることを考えた場合に見に付けておいてもらいたい、もしくは知っておいてもらいたいこと

 

そこから得られた結果が以下

 

【ワークショップ実践者の専門性】

□ 実践に方向性・ねらいを持つこと

□ 計面的に進めつつ即興を楽しむこと

□ 理論と実践のバランスをとること

□ 人前に立つことへの恐れと喜びを両方持つこと

□ 準備と確認をすること

□ コミュニケーション能力があること

□ 全体を見渡す力があること

□ 表現力があること

□ 人をひきつける魅力があること

□ 誰よりも自由で誰よりも冷静であること

□ どんなことにでも興味を持てること

□ 実践時にプロセスを重視していること

□ 多様な参加者の想いを受容すること

□ 現場でやり過ぎない(目立たないくらいにする、存在を消す)こと

□ 参加者の気持ちに想いを馳せることが出来る思いやりがあること

□ 伝えるべきルールなどをきちんと届けることができること

□ 当たり前の事でも多角的に見ることが出来ること

□ どんなことにでも興味を持て、理解しようとすることができること

□ ワークショップを一手段として捉えていること

□ 自身が楽しんでいること

□ 参加者に素直に共感できること

□ 当たり前のことを当たり前にやる自然さがあること

□ 参加者に無理の無い企画を立てること

□ 目的がわかりやすい企画を立てること

□ 体験したことを抽象化して言語化できるよう、よく見る(観察する)こと

□ 今興味を持っていることを一生懸命やること

□ 他者への参加のしてもらい方を知ること

□ 実行力があること

□ 実践中、自分にどの段階でどのくらい負荷がかかるのか認識していること

□ 参加者に対して人としてきちんと向き合うこと

□ 実践に対する心構えを持っていること

□ 既存のワークショップの実践に理想を追い求めないこと

 

 

もうワークショップをし始めて4,5年になるけれど、いまでもなるほどーと思う観点があり良い研究結果。

自分なりの実践における哲学や心構えを持っていることって大事だなーと思いながら、ちゃんとこのあたりも言語化しないといけないなと思った次第。

 

【参考文献】

ワークショップデザインにおける熟達と実践者の育成,森玲奈,ひつじ書房,2015

ワークショップの設計プロセス

今日は3週間に1回のワークショップ設計を学生に対して教える日

その中で、普段どういうふうにワークショップを作っているのかという話になり言葉にしてみた。

 

[ワークショップ設計プロセス]

①変えれない前提条件、制約条件を確認する
 ・会場の広さ ・参加者の人数 ・参加者の情報 ・使える時間
 ・机や椅子などの物品の有無  ・スタッフの人数 etc…

②ワークショップ終了時に参加者にどんな変化や気付きを起こしたいか、大きなコンセプトをこれまでの経験やクライアントの要望から作り出す

③その変化や気付きを生み出すためのメインワークを考える

④メインワークを違和感なく行う、質を高めるために前段となるサブワークを考える

⑤サブワークやメインワークに合うアイスブレイクを考える

⑥導入、各ワーク、休憩、振り返りなどの所要時間を考え、仮のスケジュールに落とし込んでみる

⑦頭の中や実際に試してみてシミュレーションしながら、各ワークの時間の調整や”つなぎのデザイン”など細かいファシリテーションについて考える

⑧スライドや物品の準備をする

 

[ワークショップ設計プロセスのイメージ]

そして、②〜⑤を図式化したのがこんな感じ。コンセプトを達成するために、逆算しながらワークを積み立てていく。参加者が違和感なく、かつ無理なくコンセプトにまで到達できるように、必要なインプットや参加者同士の関係性などを構築するためのワークを重ねていく。そんな感じ。

 

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武士道について学び始めました

武士道に着実にハマりつつある今日此の頃

 

先日の内省合宿で決めた目標の一つが

「武士道について3冊本を読み、ブログにまとめる」

 

とりあえず気になる3冊を買ってみて気付いたことは、奥が深すぎるということ笑

仏教とか儒教からんでくるし、孔子とか孟子のことも知りたくなるし。

 

『義、勇、仁、誠、礼、名誉、忠義』

どれも欠けてはいけないけれど、いまのところ仁が好きだなー、心に入ってくるなーと。ただ、伊達政宗曰く「義に過ぎれば固くなる。仁に過ぎれば弱くなる」ということらしい。ちなみに孟子曰く「仁は人の良心なり、義は人の道なり」らしい。

 

とまぁ、「知行合一」。読んだ内容を整理し、知識として持っているだけではなく品性として自身の行動に落としこんでいく。そこまでやりたい。

 

内省したいがために場を創る

1月28日-30日と都内で合宿を行った。

合宿の目的は

『去年1年間を振り返り、ありたい自分像を鮮明にし、自分像に向かって行動目標と応援しあえる関係性を創ること』

 

もともとは1人でやろうと思っていたことが4人で開催することになった。誰かと一緒にやろうとなったのには個人的な背景がある。

それは、内省するための場や環境を作った方が自分には合っているだろうということ。

 

「自分を変えるには環境を変えるのがいい」という言葉もあるが、これが自分の中に腑に落ちてきた要因は人生を変えるの習慣のつくり方という本を読んでからだ。この本には、人は下記の4つに分類することができると書かれている。

「アップホルダー(約束を守る人)」…外から課される期待と自分で課す期待の両方に進んで応えようとする人。不言実行できてしまうタイプ。
「クエスチョナー(疑問を持つ人)」…あらゆる期待を疑問視し、自分で正当だと判断した期待にだけ応えようとする。
「オブライジャー(義務を果たす人)」…外からの期待には進んで応えるが、自分で課す期待にはうまく応えられない。
「レブル(抵抗する人)」…外からの期待、自分で課す期待に関係なく、あらゆる期待に反発する人。 

 そして、同時に各分類に適した習慣のつくり方が書かれている。

 

圧倒的に日本人に割合として多いらしい「オブライジャー」に自分も属している自覚がある。例えば、去年の春から友人と体重を共有し、毎日同じスプレッドシートに書こうという提案をした結果、夏までに6kgの減量に成功した。体重の入力の義務化、自分が提案したことによって発生した責任、周囲からの目線があったことなどの要因によって習慣をつくることに成功したのである。

 

このように、オブライジャー型は自分で自分をモチベートすることが難しい分、周囲に助けてもらうように環境を作っていくことが大切。

合宿中も絶対に1人では5分で辞めるだろうということ(笑)も、時間をかけてやることができた。仲間や関係性は大事だなーと実感。

 

・・・このブログを1人で書く作業大変なので、誰か外から期待してくれないだろうか笑

中野民夫流ワークショップ

ワークショップデザイナー育成プログラムの2日目

本日の講義は

午前:CSCDの森栗先生

午後:中野民夫先生

といったもの。圧倒的に午後の方がよかった笑

 

栗先生は,実践を多くされているのだろうけれど,非常によく話すおじさんという感じ.本当にファシリテーターとして全員が納得感をもった合意を生み出せているのか?というところに疑問が浮かぶような雰囲気の人だった.

一方,中野先生は「ワークショップ」という本を書かれた人で,ワークショップの日本における第一人者的存在。

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正直,圧倒的な居心地良さを感じた.

途中で歌を歌い出すという変なところもあるけど笑

 

新しい発見を書く

①会場のレイアウト

いままで,会場は事前に整えておくのがデザイナーとしてのおもてなしだと考えていた.しかし,そういった既に完成された場では,その場にしている意図を感じてもらえない.だからこそ,最初はスクール形式にしておいて,後からレイアウトをみんなで作ると言っていた,この考え方は確かにあり.

時間はかかるけれど,みんなで作るという一体感の生まれる協働作業であると考えることもできる.

 

②えんたくん

ワールドカフェで使ったダンボール製の円卓である.

なによりみんなで支えているというあの感じがいい.一体感?

それと,自然とみんなが膝を突き合わせる距離で喋れるのがいいと思った.

少しお金はかかるけど買ってみてもいいかなと思った

 

③デザインフォーマット

中野先生考案.WSの一連の流れを知るには最適かな

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博報堂

この界隈で有名らしい.確かにファシグラのこともやっているし

先につながる一連の流れの中でWSをとらえているらしい.共感

 

⑤ハウロウ・レイレ

 

 

釜ヶ崎という地区の事実

今日は、認定NPO法人Homedoorの主催する釜Meetsにたすくとかなやんと参加した

昔から参加しようと思ってなかなか日程が合わなかったので、やっとの参加

 

感想は、『非常によかった。しかしこれで知った気になってはいけない』

って感じ。

 

最初は、歴史的な説明

ここの地域に対して、来るまではざっくりと「釜ヶ崎」「西成」「危険」というイメージしか持っていなかったが、実状は「商店街」「釜ヶ崎」「飛田新地」という3つで構成されているらしい。そして別に危険ではない。

それぞれが歴史的な経緯を持っている。

ちなみに「あいりん」とも呼ばれているが、これはキリスト教的な「隣人を愛せよ」というところから名付けられたのが、そんなことを急に言われた地域住民には馴染まず、

地域住民:釜ヶ崎

メディアや行政:あいりん

という奇妙な読み分けが存在するらしい。これが数十年後には釜ヶ崎という呼び方が減っていくのだろうか…?

 

聞いた内容をいくつか

●大阪七墓

その中の鳶田墓地は処刑場があり、非人村とされており、部落差別が行われていた。

そして都会と田舎の境界には、「さらし首」が置かれていたらしい。これは、夢を持って田舎から出てきた人を牽制するために置かれていたらしい。

①梅田墓地(梅田三昧とも。現大阪駅の北側。旧貨物駅構内と梅田ランプ西交差点のあたり。梅田北ヤードの敷地内には出土した墓地を集めた場所があり供養塔が建てられていた。、現在は再開発のため供養・移転済み)
②濱墓地(南濱墓地とも。現在の市設南浜霊園。開祖は行基。日本最古の墓地、最初の火葬場。とも言われている。
住宅街に隣接しているので、夜間は立ち入り禁止。昔の敷地の真ん中を、JRの高架が通っている)
③葭原墓地(廃止移転済み。天神橋筋六丁目交差点あたり。
新京阪ビル(新京阪天神橋駅。現在マンション)、旧北市民会館(現くらしの今昔館)は墓地の跡地に建っていた。
④蒲生墓地(現存。京橋駅近く。京阪の高架と片町線に挟まれています。近くには飲み屋や有名屋台があるので夜も賑やかな所。
心霊スポットとしてたずねたらがっかりするでしょう)
⑤小橋墓地(近鉄本町駅の北側。東高津公園にあった。東側にあった味原池は梅の名所だった。明治に入るとすぐに廃止移転)
⑥千日墓地(西と東に別れ、刑場が併設されていた。側には竹林寺とその墓地。法善寺、目安寺があった。
千日前の刑場はほとんど使われていなかった。東墓地と刑場の後は、サウナ。西墓地は家電量販店になっている。)
⑦鳶田墓地(地下鉄動物園前駅あたり。刑場が敷設されていた。大塩平八郎も鳶田の刑場で刑に処せられた。
明治に入るとすぐに整備され、後年廃止移転となった)

●日本におけるその他のスラム地区

・横浜の寿町

・東京の山谷

が有名らしい…いつか行こう

 

生活保護を受けている割合

大阪だと17人に1人

この地区だと3人1人

 

●てんのじ村

直木賞を受賞した本があるらしい.読もう

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大衆演劇

オーエス劇場とうものが平日700円、祝日1500円ぐらいで見れるらしい.いつか行く

 

●戸籍のないこどもたちがいるという事実

これも目をそむけてはいけないこと

 

フィールドワークとして、

そして炊き出しで志絆会のカレー配布のお手伝いをしたあとに、あいりんセンターの2階に上がらせてもらった

そこは別世界。多くのホームレスの方々がダンボールを並べて漫画を呼んだり,睡眠をとったり。

昔は、こういう光景が街中に広がっていたらしい。いやただ臭いものに蓋をする精神でしょこれ.なんだろうこの違和感。

 

興味深かったのは以下3点、

1.ホームレスの生活スタイルから来る偏見

ホームレスの方々は、様々な理由で一般の人とは違う生活スタイルを送っている。

2時〜5時ぐらいにアルミ缶ひろい(日中にすると苦情が殺到するため)

??

10時〜15時 睡眠(ここで一般の人からやる気がないとレッテルをはられる)

19時〜21時 他のホームレスの人と談笑

21時〜23時 動いて体を温める(さむいので)

 とにかくホームレスの方は夜に寝れない。

・寒いから

・少年達に襲われるのがこわいから

だから日中に寝ているのだが、この現状を知らない人は偏見を持ってしまう。

なんだあいつら俺たちが学校や会社に行っている間にさぼりやがってと

 

2.ホームレスの労働状況

日雇いの労働などがある…

朝8時〜18時など

そしてもらえるのが9500円。しかし丸々もらえるわけではない.

うち3000円が謎の宿代などで消えていく。

長期で働きに出ている人は飲食費で数千円がとんでいく

手元には残らない

そして忘れてはいけないのが、こういった人達が原子力発電所のメンテナンスなどをしているということ(企業としても使いやすい.日雇いの人はいろんな場所に行っているので,このせいでがんになっても責任のがれができるから)

 

3.昨秋する側とされる側

いわゆる貧困ビジネス

1泊1000円で泊まれる宿があったとして,30日泊まっても30000円

しかし一月4万2000円で泊まらせる.これは生活保護を受けている人用の家賃補助の値段だ.

つまり,ホームレスの人に生活保護を受けさせ,そのお金を流しとろうとしているのだ